軟禁状態・・結末
☆前号からの続きです・・・
やはり・・・なかった。
「調査した結果、現在は盗聴器はありません」
『
あるわけないだろう!お前たち、どう落とし前つける?』
さあ、困った・・・
代理店の彼は、間違いなく(盗聴波)出ていたというし、 しかし、今はない。
この人の言う通りだ。
『
どうやって責任取るんだ?コラッ!! いい加減なことをやりやがって、ふざけるな!』
酔いも相当回ってきているのか、怒りはますますエスカレート してくる。
代理店がやったとはいえ、私たちの分身であり信用・信頼できるから 代理店になってもらったわけで、ここは、彼を信用するしかない。
「
確かに今は(盗聴波)出ていないが、昨日は間違いなく出ていた」 と、言い切った。 『ほう、出ていたという証拠はあるのか?』
「(代理店)彼が、証拠です。」
私は、代理店の制度や代理店になるための条件・教育研修等を話し 彼は、信用・信頼できる人間だということを強調した。 ただ、開業して間もないので仕事に対する責任感から、本来やっては いけない<流し営業>をしてしまった。
これに関しては、教育的指導 する立場の私に責任の一端はあると、謝罪をした。
『代理店がやったというんだな。なら、奴をここに連れて来い!』
今日は、まずい。こんな状態で彼を呼んだらこの場は、修羅場になる。
私は、ただひたすらお詫びを申し上げ、今後このようなことがないよう 十分注意をしていくことを繰り返した。
クレーム対応の原則は、お詫びと再発防止。これしかありません。
『わかった、もういい。お前はきちっと対応してくれた。 いずれにしても、その代理店っていう奴は絶対に許せん!とにかくここに来るように言え。』
仕方がなく、日を改めて再訪することを約束した。 この間、トイレにも行けず、ただただ罵声を浴びながら4時間 私たち4人はずーと立ちっぱなし。
帰社してから、代理店の彼に今日の経緯を話し、まずは、一本電話を 入れるように指示をした。 電話をかけると、電話口では一方的に怒鳴られ「○日に来い!」 と言われたらしい。
彼は、私に大変迷惑を掛けたからと今後は、自分一人で対応しますと。 とんでもない! 一人で行ったらどんな目に遭わせられるか分らないので、
私も一緒に行くことにした。
行くと今度は、彼に集中砲火。ボケ、カス、イモ、タコ、クソガキ・・・ あらゆる罵りの単語がズラズラっと。 私は、何回もその間に入り、
「こちらにも責任があるので、この件に関しては私がお詫びします」
もう、この繰り返し・・・・・
最後にこの一言
『
お前(代理店)、どんなに謝っても絶対に許さん!』
次の日、彼が何度か電話をするが不在か出ても一方的に切られて しまう状態が続いたという。 このまま、放っておくわけにもいかず私からも電話を入れた。
『お前は、許すが奴は許さん。奴を処分しろ!』
処分?なんと物騒なお言葉。 わけを聞くと首にしろということだった。
そこで、 代理店としての活動を1ヶ月間自粛するように彼に伝えたと 話すと、
『わかった』と。
いずれにしても、迷惑をかけたことにはかわらないので、 私は、こう切り出した。
「お詫びといっては何ですが、今度、客として社員皆でお店に行きます」
『おぉっ、客としてなら歓迎する』
ちょうどうちの若いもんの誕生日が近づいてたので、誕生日祝いを兼ねて その店に行くことに決めた。 本当の目的は、この件をスッキリさせたかったから。
実は、代理店の彼を連れて行くことは内緒にしていた。
もう、一か八かだった。
店に入ると、女の子が一人。ママは休みで、オーナーは30分後に来るとの事。
しばらくするとオーナーが入ってきて、代理店の彼を見て一瞬顔が曇ったが、
私は、すかさず 「今日は、うちの若いもんの誕生日です。どうぞ一緒に楽しく 祝ってくれませんか?」
オーナーは、大歓迎してくれた。 そして、全て、水に流してくれた。
これまでの怒りに満ちた形相から一転して、温和な初老の男性に・・・
最後は、一人一人と握手を交わし、こういってくれた・・・
『
いい仕事をしてる。もっと信頼されるようにガンバレ!信用が第一の仕事だから。』
■編集後記
2週にわたって、この仕事を立ち上げて間もない頃の体験談を お話しました。
流し営業をやってはいけないことを身にもって体験することで その理由がわかりました。
盗聴波を発見する。もちろん盗聴されている人はそこにいるかもしれないが仕掛けた本人もその近くにいるということ。
そうなると、今回のようにトラブルに巻き込まれてしまいます。
盗聴調査は、依頼されてから行うもの。 決してこちらから「出てますよ」と、してはいけない行為。 調査業者の良し悪しの判断材料として下さい。
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