住宅用火災警報器
住宅用火災警報器の設置が義務化された背景には、住宅火災による死者の増加とその原因である『逃げ遅れ』の比率が非常に高くなってきています。
さらに住宅での火災の死者の半数以上が65歳以上のお年寄りで、勢いよく進む高齢化社会に伴って今後益々増えていくことが予想されます。
アメリカなどの諸外国では、住宅用火災警報器の設置が義務化されていて、普及率が上がるとともに火災による死者が半減しています。
そこで日本でも火災の早期発見に有効な住宅用火災警報器の設置が消防法の改正により義務化されたわけです。
住宅用火災警報器の種類
住宅用火災警報器は、火災により発生する煙や熱を自動的に感知し、警報音や音声で火災を早期に知らせる警報機です。
火災やガス漏れをなどを感知すると警報音や音声で知らせてくれます。目に不自由な方には警報音のほかに光や振動で火災を知らせる報知器もあります。
【感知方式】
| ■ 煙感知式 |
就寝室・階段・台所 |
| ■ 熱感知式 |
台所(ガス漏れ警報器との複合型もある) |
【電源】
| ■ 電池タイプ |
マンガン、アルカリ、リチウム電池を使用。
電池寿命は約1年〜10年と製品によって異なる。 |
| ■ 家庭用電源(100V)タイプ |
電気工事士による工事が必要なものと、コンセントへ差し込むものがあります。 |
【警報システム】
| ■ 単独型 |
火災を感知した火災警報器だけが警報を発します。 |
| ■ 連動型 |
火災を感知した火災警報器だけでなく、接続されている全ての火災警報器が火災信号を受け警報を発します。(無線式もある) |
住宅用火災警報器の設置場所と取り付け方法
全ての住宅(戸建、店舗併用および共同住宅など)の就寝室・階段・台所・廊下に住宅用火災警報器の設置が必要です。
【戸建住宅】
| ■ 就寝室 |
普段寝室として使用している部屋(子供部屋も含む)に設置が必要 |
| ■ 階 段 |
就寝室のある階の階段(1Fは除く)に設置が必要 |
| ■ 台 所 |
ガスコンロ、IHヒーターにかかわらず、台所には設置が必要 |
| ■ 廊 下 |
就寝室ではない階で、7u(約四畳半)以上の部屋が5つ以上ある階は階下に設置が必要 |
【共同住宅(自動火災放置装置が設置されている場合は除く】
アパート、マンションなどの共同住宅は、それぞれ個人の住宅内のみが対象となり、設置場所は戸建住宅と同様。
【取り付け方法】
| ■ 天井 |
火災警報器の中心を壁(又は梁)から60cm以上離して取付けます
(エアコンや換気扇の吹き出し口からは、1.5m以上離します) |
| ■ 壁 |
火災警報器の中心が天井から15cm以上50cm以内となる位置に取付け |
住宅用火災警報器で火災を未然に防いだ事例 <引用−消防局>
◆事例1
(大阪府高槻市) |
女性(80歳代)が1階台所内で天ぷら鍋をガステーブルにかけたまま、台所隣の居間で用事をしていたところ、時間の経過とともに天ぷら油が過熱され出火に至った。台所に設置の住宅用火災警報器が天ぷら油からの煙を感知して作動、女性が警報音に気づき今に会った座布団を天ぷら鍋にかけて消火した。 |
◆事例2
(茨城県常陸大宮市) |
難聴の女性が、煮物をするためにガスコンロに鍋をかけたまま、座敷の掃除をしていた。警報音の鳴動に気づき緊急通報システムにより通報、協力員が現場に駆けつけると、約2坪の勝手場には煙が充満しガスコンロの火は点いたままの状態であり、ガスコンロの火を消した後、窓を開けて煙を排除し消防署へ確認の要請通報をした。 |
◆事例3
(兵庫県神戸市) |
県営住宅の居住者が天ぷら鍋に入った油を捨てるため、天ぷら油処理剤を入れ再度加熱し、彼氏と燐室でテレビを見ていたところ、台所から警報機が鳴動した。台所を見ると天ぷら鍋から炎が上がっていたので、彼氏と共に鍋にタオルを被せて消火を試みた。居住者はその後、119番通報し、彼氏は隣家に助けを求めた。隣人がバスタオルを濡らし、鍋に被せ消火した。 |
◆事例4
(愛知県名古屋市) |
2階台所において、天ぷら鍋を加熱したままその場を離れたため、天ぷら油が過熱発火した。火災・ガス漏れ警報器が「火事です」と警報音を発したため、家族が火災に気づいた。火が着いた天ぷら鍋にタオルケットを被せ、その上から水をかけ消火した。 |
◆事例5
(東京都) |
女性(90歳代)が1階の居室で、仏壇のロウソクに火をつけたまま就寝してしまい、ロウソクが転倒したにも気づかず、周囲の可燃物に着火、火災に至った。2階で就寝していた男性(30歳代)が、住宅用火災警報器の鳴動に気づき、階段に出たところ煙が漂っており、1階に降りたところ、仏壇から炎が上がっているのを発見、バケツと鍋で水道水をかけ消火した後、自宅の電話から119番通報を行った。 |
■ 悪質訪問販売には、くれぐれもご注意下さい!!
住宅用火災警報器の設置義務化に伴い、悪質な販売行為の発生が確認されています。
- 消防職員や消防団員が住宅用火災警報器を販売することはありません。
また、特定の業者に委託することはありません。
- 相手の身分を確認し、連絡先を必ず控えておきましょう。
- 住宅用火災警報器の価格は、せいぜい1個5千円〜8千円位です。これ以上の価格を提示されたらお断りしましょう。
- 住宅用火災警報器を設置しなければならない場所(就寝室、階段、台所等)を確認しておきましょう
- 配線工事を必要としない住宅用火災警報器は、誰でも簡単に取付けることができます。
- 法令上罰則規定はありません。
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